忍者ブログ
オンラインノベルRPG「螺旋特急ロストレイル」の個人的ファンサイトです。リンク・アンリンクフリー。

WRITE | ADMIN

カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
リンク
プロフィール
HN:
カツキ
性別:
女性
自己紹介:

ツクモガミネットに愛を捧ぐ(予定)のPL。
アクション・スプラッタ系のシナリオを好む傾向にあり。超親馬鹿。


当家の面子
鰍(カジカ):
コンダクター。私立探偵のはずだけど現状はほぼ鍵師扱い。銀細工とか飴細工が得意の兄さん。名前がコンプレックス。

歪(ヒズミ):
ツーリスト。三本の剣を携えた、盲目の門番。鋼の音を響かせて舞う様に戦う、人と同じ姿の異形。

灰燕(カイエン):
ツーリスト。白銀の焔を従える、孤高の刀匠。刀剣と鋼の色を愛し、基本人間には興味が無い。人として危険なドS。
最新コメント
アクセス解析


忍者ブログ [PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。



或る独房の対話


「……それで? これをおれに読ませてどうしたいんだ」
「……」
「おまえなら知っているだろう、おれがミステリなら何であれ厭わずに読む嗜好だと。批評が欲しいのなら、残念だが人選ミスだと言わざるを得ない」
「そんなものは求めてない」
「何ならばっさりと切り捨ててくれそうな人物を紹介するが」
「止せ」
「なら何故? おまえなら、おれにだけは死んでも読ませたりしないと思ったのに」
「……ここまで来る物好きはお前しか居ないだろう」
「ああ……成程。そういうことか。成程な」
「笑うな」
「笑ってないよ」
「黙れ」
「黙るさ。そろそろ時間だ」
「そうか。とっとと帰れ」
「ああ。――面白かったよ」
「……」
「おまえにとっておれはこう映っていたのかと、新鮮な気分だ。おまえの眼はいつもカメラのレンズのように無情で、おれになんか関心ないように見せていたのに」
「関心はなかった」
「だろうな。だが殺意はあった。――残っていた、というべきか」
「忘れたくても忘れられるものじゃない」
「だからさ。それだけ強くおまえの意識に焼きついたという事だ。おそらく、それが嬉しいんだろうな」
「……」
「それじゃ、また来るよ。次は何を読ませてくれるのか、楽しみにしている」
「……ああ」


 ひとつだけ嘘を書いた。

 奴と俺の関係はまだ続いている。
PR







Powered by 忍者ブログ  Design by まめの
Copyright © [ 無声慟哭 ] All Rights Reserved.
http://asurablue.blog.shinobi.jp/